都市伝説 調査レポート38
「高市総理は天皇家の血筋?」──名前と奈良が生んだ“政治ロマン”の正体
「もしや、次の総理は“天皇家の血を引く人物”なのでは──?」
そんな刺激的な噂が、ネット掲示板や動画界隈でささやかれ始めたことがある。主役は高市早苗氏。
その内容はこうだ――「高市総理は天皇家の末裔ではないか?」。
結論から言おう。
この話に、公的に裏付けられた根拠は存在しない。
だが、都市伝説は“根拠が薄い”からこそ、魅力的なのだ。
噂の発火点──「高市」という名と、奈良という土地
この説が生まれた最大の理由は、古代史の偶然の一致にある。
飛鳥時代、天武天皇の皇子のひとりに
**「高市皇子(たけちのみこ)」**という人物がいた。
・皇子の名は「高市」
・高市早苗氏の姓も「高市」
・しかも出身は、古代王権の中心地・奈良
この三点が重なった瞬間、ネット民の想像力に火がついた。
「名前も同じ」
「場所も同じ」
「ということは……末裔なのでは?」
こうして“歴史ロマン型都市伝説”が誕生したのである。
徹底調査? その結論はいつも同じ
では、実際のところはどうなのか。
高市氏の出自について、公開情報や報道で確認できる範囲では──
- 父親:トヨタ系企業の営業職
- 母親:奈良県警勤務
- 世襲政治家でも、名家出身でもない一般家庭
戸籍や家系図など、公的に確認できる資料の中に「皇族との血縁」を示すものは存在しないとされている。
YouTubeやブログでは、
「極秘調査」「闇に葬られた系図」
といった煽り文句が並ぶこともあるが、最後まで読むと結論はほぼ同じ。
「皇族の末裔と断定できる記録は確認できなかった」
──都市伝説あるある、である。
古代氏族と“つながっているかも?”という話
一方、古代史マニアの世界では、もう少し“柔らかい話”も存在する。
「高市」という地名や氏族は、古代に実在し、
天孫系・出雲系豪族との関係を指摘する研究もある。
つまり、
- 古代の「高市氏」という一族がいた
- その名が地名として残った
- その地名が、現代の姓として使われている可能性
──というゆるやかな歴史的連続性の話だ。
だが、これもあくまで
「古代史ロマン」や「地名研究」の領域。
現代の高市早苗氏個人が、公式に「天皇家の血筋」と認定された事実はない。
なぜ人は「皇族の血」を求めるのか?
この噂が消えない理由は、単純だ。
日本人は、
**「名前」「血筋」「土地」**に物語を見出す民族だからである。
特に政治家となれば、
「実は特別な血を引いているのでは?」
という物語は、いつの時代も人を惹きつけてきた。
だが――
ロマンと事実は、必ずしも一致しない。
調査隊の結論
- 「高市総理=天皇家の血筋」説は、
名前と奈良ゆかりから生まれたロマン型都市伝説 - 戸籍・家系図などの公的資料では、
皇族との血縁は確認されていない - 古代氏族との関係も、
歴史考察レベルの話で、公式認定とは無関係
したがって――
この噂は**「事実」ではなく、「想像が生んだ物語」**と考えるのが妥当だろう。
だが、都市伝説は真実でなくてもいい。
語られることで、生き続ける。
あなたは、このロマンをどう受け取るだろうか?
次回の「都市伝説 調査隊」も、お楽しみに──。



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